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2004/01/07 掲載 「授業−パソコン使い十分に事前準備−朝日新聞秋田版朝刊」

 新年あけましておめでとうございます。年末年始は八郎潟の祖父母の家で、家族と一緒に過ごしました。毎年、近くの神社でおみくじを引きます。今年は「大吉」。あまり信じる方でありませんが、幸先の良いスタートです。 

 今年はどんな年にしていこうかなあと考えています。でも、特別に気負うことなく、人とのかかわりを大切にして生きていきたいと思っています。 

 さて、僕がどのような授業をしているのか紹介したいと思います。僕の授業作りのベースにあるものは、”生徒と一緒に作る授業”をしようということです。「他の先生は板書ができてイイなあ」と嘆いても、脳性まひの障害があって、板書がスラスラできない僕が他の数学教師と同じような授業をできるわけではありません。その現実を受け止めたうえで、どのようにして授業を作っていくか……1人の数学教師として、問われています。 

 毎日の授業を支えているものは、授業の準備。重要な語句や学習内容のまとめをパソコンに打ち込み、画用紙に印刷します。 

 学習内容に応じて、画用紙の大きさ(A4、B4、A3)が違います。数学はすべて横書きなので、画用紙も横書きで印刷します。他の教師がチョークの色を使い分けて板書するように、黒色を基調として、大切な語句を赤色で印刷します。後ろの生徒にも見えるように、字の大きさと太さに気を使っています。今までいろいろと試して、コンピューターソフト「Word」のワードアートで作るのが一番良いと感じています。 

 印刷した後、画用紙の裏にマグネットを張ります。黒板にぺタッと張れるようにするためです。ここまで事前に行い、授業に備えます。事前準備を怠ると、授業が成立しなくなります。 

 中学校の数学の学習内容は、【数と式】(方程式)【図形】【数量関係】(関数・確立)の三つの領域があります。各領域の学習内容が違うので、当然ながら、授業の準備も違います。 

 僕はいろいろな見方や考え方ができる【図形】領域を教えることが好きです。しかし、図をかくことが困難なため、事前に図を準備する(例えば、スキャナーで図を取り込む)必要があります。準備は大変ですが、「先生、こんなに準備しているんだ」と、その分生徒に伝わるものがあるようです。 

 冬休み明けの図形の学習が楽しみです



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