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2003/11/26 掲載 「ホームヘルパー-サービス受け生活豊かに-朝日新聞秋田版朝刊」

毎週月曜と木曜の6時40分〜7時40分の1時間、ホームヘルパーの生活支援を受けています。 

 ヘルパーさんが来る日は、インターホンの音で目覚めます。寝ぼけまなこで、鍵を開けると、「おはようございます」とヘルパーさん。このあいさつから、ヘルパーさんの支援が始まります。前日に、電子炊飯ジャーの予約ボタンを押しているので、ご飯は出来ています。ヘルパーさんは冷蔵庫の中身を見て、目玉焼き、おひたし、ベーコンいためなどの簡単なおかずを作ってくれます。 

 ゆっくりと朝食をとっている間に、部屋の掃除をしてくれます。歯を磨き、顔を洗って、ワイシャツ・ネクタイ・背広を着せてもらい、身だしなみを整えてもらうと、だいたい1時間。 

 土崎中に赴任して、学区内に住みたい気持ちと、通勤のことを考えて、学区内に引っ越しました。母も「交通機関を利用して通勤するより、歩いて通勤する方が楽でしょう」と言ってくれます。その母は、会社が飯島にあり、朝と夜に立ち寄ってくれていますが、少しでも母の負担を軽くしたい…とホームヘルパーという福祉制度を利用しようと思いました。 

 最初、ヘルパーさんが家に入ることに抵抗を感じました。初対面なので、信頼していなかったように思います。しかし、少しずつお互いに慣れてきたように思います。ヘルパーさんに来てもらって2年が過ぎました。すっかり日常生活の一部です。 

 ある日、生徒が「先生、ヘルパーさんに買い物を頼んだでしょ。いとこが先生のヘルパーの向かいに住んでいて、話を聞いたよ」と言ってきました。「先生の家に、ヘルパーさんが来ているんだ」と別の生徒。「ウチにも、おじいちゃんをお風呂に入れるために来ているよ」と教えてくれる生徒もいます。 

 今年の4月から障害者福祉サービスが「措置制度」から「支援費制度」に変わり、好きな事業所から選べるようになりました。僕は即断で、気心の知れたヘルパーに頼むことを決めました。現在僕は、1回30分250円が基本単位で、1カ月10時間のサービスを受けることができます。一カ月の利用料は約4千円です。生活を豊かにしていくことは、自分次第だなあと実感しています。



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