母への手紙
「母さん」 僕は一人でなんとか暮らしているよ 料理も掃除も洗濯も 時間はかかるけどなんとかやっているよ とても充実感あるよ 「母さん」 なんだか強くなったような気がするよ 困ったときには 「困った」と言い 手伝ってほしいときは 「ねぇ、少し手伝ってくんない」と言う 前までははにかんでいたけど 今では平気 もう慣れちゃった 「母さん」 ようやくわかったよ 僕を育てていくなかでの憤りや葛藤 母さんも乗り越えて ここまできたんだね 「凄いよ、母さんは」 僕にはできないよ 「母さん」 寂しがりやの母さんへ 親馬鹿な母さんへ 今だから言えること 僕を産んでくれてありがとう そして育ててくれてありがとう 母さんのぬくもりあたたかかったよ そのぬくもりから いろいろなこと教えてくれたね 素直な心を持ち まっすぐに生きていくこと これが僕の生きかた ちょっと不器用で カッコ悪い生きかただけど これが僕の生きかた 「母さん」 母さんの生きざまを感じられた今 僕は母さんに一歩でも近づけるように頑張ります ’97 であいのこんさぁと 入選
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