■メンタルフレンド (1998.8.20) 今日は久しぶりに子どもたちと会えて、嬉しかった。子どもたちとの姿を見て、この夏休み、どんな思い出を作ったのだろうと聞きたくなった。センターでは必ず、終わった後に話し合いをする。多くの人との話し合いで、自分が感じられなかったところや新しい視点が学べるので、自分自身、多くのことを学んでいる。大石先生の話で、子どもと話すときは子どもと同じ姿勢か、それよりも低い姿勢で話していったほうが良いと言っていた。言われてみれば納得するが、実践するとなると、もの凄い経験と知識がいるんだなぁと思った。これから、心がけていきたい。
この夏休み、たくさんの友達に会って、話をした。どの友達の話も僕の心に響いてきた。どの友達も今は就職難で、大変だと言っていた。その中で、特に印象に残った友達の話をしたい。
彼は中学を卒業後、板前になりたくて、静岡に修行に行った友達で、今年の4月、その修行先の人間関係が気まずくなって、そこをやめて、秋田に帰ってきたと言っていた。秋田で仕事を探しているが、なかなか、ないのだと言う。何かしらあるのでは、と聞いたら、仕事は何でもいいのだが、中卒だから、本当に仕事がないのだと言っていた。友達に失礼かもしれないが、僕は中学教師を目指しているので、中学教師という立場で聞いていた。そしたら、いろいろと考えさせられるものがあった。
はじめに、彼が中卒だから……と言ってきたことが悔しかった。確かに、現実は厳しいかもしれないが、中卒を理由にして欲しくはなかった。一番がっかりしたことは、彼から、自分はこの仕事がしたいんだという思いが伝わってこなかったことだ。もちろん、彼にもいろいろなしがらみがあると思う。だけど、自分はこの仕事がしたいという目標を持って、生きてほしいと思う。
中学教師は高校受験に向けての指導がある。中学生は高校に行く、行かないという決定をする。そのとき、僕は高校に行く、行かないという選択は同じ価値を持っていると伝えていきたい。彼に目標を持って生きていってほしいので、これから、彼とゆっくりと付き合っていきたいと思った。この気持ちは適応指導教室の子どもたちに対しても、同じだ。どんな状況にあっても、目標さえあれば、生きていける。その思いを胸に、僕も有言実行で生きていきたい。 |
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