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メンタルフレンド (1998.7.4)

 今日は初めて子どもたちと関われるので、とても楽しみだった。調理実習はある一つのもの(今回は料理)を作り上げていく活動なので、意図的に関わろうとしなくても、子どもたちと関わりが持てるのではないかと思っていた。調理実習は3つの班に分かれ、クレープ、プリン、クッキーを作った。僕はクレープを作る班に入った。 

 

 調理実習では、僕のできない部分がある。そのできない部分を子どもたちに積極的に補ってもらうことによって、子どもたちに僕のことを理解して欲しかったし、僕も子どもたちのことを理解したかった。 

 

 小麦粉と卵を混ぜるとき、僕はボールが動くので、四苦八苦していると同じ班のAさんがその僕の姿に見兼ねてか、ボールを押さえてくれた。普段慣れ親しんでいる人には気兼ねなく、何でも頼めるのだが、今日はお互い初対面ということで、僕の方が子どもたちに気兼ねしていたと思う。これは僕の偏見かもしれないが、不登校の子どもたちということで、僕のなりふりかまわずどんどんと働きかける姿勢が、かえって、子どもたちを傷付けるのではないかと思っていた。しかし、Aさんの僕への優しさが僕の心をあたたかくし、僕の不安も解消してくれた。続く、ホットプレートでクレープの皮を作るときも、今度はGさんが僕の手伝いをしてくれた。また、クレープの中にバナナとクリームとチョコを挟むときも、Gさんが僕の手伝いをしてくれた。このような子どもからの関わりによって、僕も子どもたちに対して、素直になれた。 

 

 今日、調理実習を通して、適応指導教室に来る彼女等がなぜ、このような場所に来なければならなくなったのか知りたいと思った。これから、何回か接していくなかで、適応指導教室に通う子どもたちの気持ちを少しでも受け止めていきたいと思う。それには子どもたちに自分のありのままの姿で接することが一番だなぁと思った。これからも素直な自分で子どもたちにぶつかっていきたい。 

 

(早く、子どもたちの名前を覚えたい。できれば、子どもたちとあだ名で言い合える関係になりたいと思っている。)



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